控除とは?扶養とは?配偶者とは?意味をわかりやすく解説

2024.11.18 更新

この記事では控除・扶養・配偶者とは何かについて簡単に説明していきます。初めてのアルバイトで給与明細をもらったときに「意味がわからない言葉がたくさんある…控除ってなに…」とならないために今のうちザッと把握しておきましょう。

この記事の目次

扶養とは?
扶養とは、生活ができるように世話をすること

扶養ふようとは生活ができるように世話をするという意味です。「家族を扶養する」のように使います。


扶養親族とは、扶養されている親族のことです。たとえば親が子供を養っている場合、親にとっての扶養親族は「子供」になります。
※子供が親を養っている場合、扶養親族は「親」になります。


そして、あなたに16歳以上の扶養親族がいると税金が安くなります。このお得な制度を「扶養控除ふようこうじょ」といいます。

社会保険の扶養とは違う?


扶養にも種類があって、上記で説明した扶養親族は「税金についての扶養」のことです。

もうひとつ「社会保険の扶養」というものがあります。社会保険の扶養の特徴として、親族を扶養することで「保険料が0円になるメリット」を受けることができます。

※気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。
税法上の扶養と社会保険(健康保険)の扶養2つの違いは?

では次に、控除(こうじょ)とは何かについて下記で説明していきます。税金の計算などするときに絶対つかわれる用語なので覚えておきましょう。


控除とは?
控除とは金額を差し引くという意味

控除こうじょとは金額を差し引くという意味です。


たとえば税金を安くしてくれる制度に「所得控除しょとくこうじょ」があります。これは所得から一定の金額を差し引くことで税金を安くしてれる制度です。
※たとえば健康保険料や介護保険料などを払っていれば、支払った金額が所得から控除されます(これを社会保険料控除といいます)。


「所得が多いほど所得税は高くなる」 → 「所得控除によって課税所得が減ってくれれば所得税は安くなる」というしくみです。
※収入と所得の違いについては所得とは?を参照。

所得控除があると所得税は安くなる?

所得控除があると以下の計算例のように税金が安くなります。

●所得控除ありのとき

(100万円総所得金額80万円所得控除) = 20万円(課税所得)
↓課税所得に税率をかけると…

20万円課税所得× 5%税率 = 10,000円所得税

総所得金額とは、各種所得の合計額のこと。
※総所得金額から所得控除を引いた金額を課税所得といいます。
●所得控除なしのとき

(100万円総所得金額0円所得控除) × 5%税率 = 50,000円所得税
※所得控除がないので課税所得が100万円になる。

たくさんお金を稼いで「所得」が多くなればそのぶん税金がかかってしまいますが、その税金の負担を軽くしてくれるのが所得控除なんです。

このように控除こうじょとは金額を差し引くという意味なんです。

所得控除については下記の記事でくわしく説明しています。
所得控除とは?安くなる?控除あり無しでシミュレーション

では次に、配偶者とは何かについて下記で説明していきます。書類に記入するときによく出てくる用語なので覚えておきましょう。

配偶者とは?
配偶者とは、夫から見た妻、妻から見た夫

配偶者はいぐうしゃとは妻から見た夫、夫から見た妻という意味です。

妻の配偶者は夫であり、夫の配偶者は妻となります。つまり、独身の方は「配偶者は無し」になります。


そして、あなたに配偶者がいると税金が安くなる制度を「配偶者控除」といいます。

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このように配偶者はいぐうしゃとは妻から見た夫、夫から見た妻という意味なんです。

控除、扶養、配偶者の意味について覚えておくと今後役に立つと思います。税金や保険関係の書類によく出てくる用語なので若い世代の方も覚えておきましょう。