その他税金・保険関連用語
更新日:2024年3月7日
旧ただし書き所得とは
旧ただし書き所得とは、以下の計算式であらわされる金額のことをいいます。

総所得金額等 – 43万円(基礎控除額)= 旧ただし書き所得

※注意ポイント
退職所得は含まれません。
※雑損失の繰越控除前の金額になります。
※純損失の繰越控除がある場合は適用後の金額になります。
※上場株式等にかかわる繰越控除がある場合は適用後の金額になります。
申告分離課税の所得(株・土地・家の売却益など)がある場合には、特別控除後の金額を加算した額になります(総所得金額等では特別控除前の金額になりますが、旧ただし書き所得では特別控除後の金額になります)。
※特定口座(源泉徴収あり)で課税関係を終了した株の利益については、国民健康保険料の「所得割額・均等割額の減免の計算のもとになる所得」に含まれません。くわしくはこちらの記事を参照。

旧ただし書き所得の計算例
たとえば1年間(1月~12月までの)収入が勤務先からもらった給料のみであり、その金額が300万円のとき、給与所得は以下のようになります。

300万円給与収入98万円給与所得控除 = 202万円給与所得
※給与所得についてはこちらで計算できます。

給与所得のほかに所得がないので、あなたの総所得金額等は202万円となります。

したがって、旧ただし書き所得は以下のようになります。


202万円総所得金額等43万円基礎控除額 = 159万円旧ただし書き所得


【例】旧ただし書き所得の計算をしてみよう
1年間の給与収入が100万円(給与所得控除55万円)、年金収入が120万円、事業による収入が200万円(必要経費50万円)であり、それ以外に収入がないとき、旧ただし書き所得は以下のように計算します。
※所得を合計するときは、それぞれの収入を単純に合計するのではなく、10種類の所得に区分し、各所得に応じた計算方法で算出して合計します。

①それぞれの所得を算出

100万円給与収入55万円給与所得控除 = 45万円給与所得
※給与所得については給与所得とはを参照。


120万円年金収入110万円公的年金控除 = 10万円雑所得
※年金についての所得は雑所得になります。
※公的年金控除についてはこちらで説明しています。



200万円事業による収入50万円必要経費65万円青色申告控除 = 85万円事業所得
※事業所得については事業所得とはを参照。


②所得を合計する(総所得金額等の算出)

45万円給与所得 + 10万円雑所得 + 85万円事業所得 = 140万円総所得金額等


❸旧ただし書き所得の算出

140万円総所得金額等43万円基礎控除額 = 97万円旧ただし書き所得

※国民健康保険の計算方法などは国民健康保険とは?を参照。
※国民健康保険料についてはこちらの計算機でシミュレーションできます。