所得税・住民税関連
更新日:2024年5月27日
給与所得以外の所得とは?


給与所得以外の所得とは、雑所得や一時所得などといった給与所得にあてはまらない所得のことをいいます。
※所得は性質に応じて10種類に分けられています。くわしくは所得の種類を参照。

たとえば、以下のような所得がある場合は「給与所得以外の所得」として計算されます。

給与所得以外の所得の例

事業所得 事業によって稼いだ収入は事業所得にあてはまります。事業で使ったお金は経費にすることができる。
一時所得 競馬や競艇といったギャンブルなどの一時的な収入は一時所得にあてはまります。
雑所得 仮想通貨や副業収入(ブログやYouTubeの広告収入、ウーバーイーツなど)のようなほかにあてはまらない収入は雑所得になります。老後にもらう年金も雑所得に含まれる。
年金についての所得は←こちら。
※収入が事業によるものの場合は「事業所得になる収入」となります。

などその他6種類の所得。くわしくは所得の種類を参照。
2023年の年末調整の書き方はこちら。

※参照:国税庁こちらの給与所得以外の所得の種類等(PDF)

では次に、給与所得以外の所得が20万円以下のときの確定申告などについて下記で説明していきます。


雑所得や一時所得は1年間に20万円以下なら確定申告をする必要がない?


給与所得者(サラリーマンやアルバイトなど)の多くは、源泉徴収年末調整で所得税を納付しているので基本的には確定申告をする必要がありませんが、雑所得や一時所得がある場合は確定申告をする必要があります。


ただし、1年間(1月~12月まで)に20万円以下なら確定申告をする必要がありません。副業をしているひとは覚えておきましょう。

確定申告が必要ないとき
給与を1ヶ所から受けており、そのほかの各種所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が1年間(1月~12月まで)で20万円以下の場合
※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人
※確定申告については確定申告とは?を参照。
20万円以下なら確定申告をする必要なし?

アルバイトや会社員などのように勤務先から給料をもらっている方の場合、雑所得(副業の利益)が1年間(1月~12月まで)で20万円以下ならば確定申告をしなくてもいい決まりになっています。
確定申告をしないでいるのが不安なら、上乗せされる税金もそれほど高額ではないので申告しておくことをオススメします。

※副業の経費は0円としています。

確定申告をしない場合、雑所得が20万円以下でも住民税の申告が必要になります(確定申告をした場合、住民税の申告は必要ありません)。
※確定申告をする場合は、20万円以下だとしても雑所得の申告をしなければいけません。
※出典:国税庁確定申告を要しない場合の意義
※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人

※給料以外の収入がウーバーイーツなどの雑所得の場合については副業はいくらから税金がかかる?いくらまで0円?を参照。


【例】所得の計算をするときは各種所得を合計してから税金の計算をする
たとえば給与収入が100万円(給与所得控除55万円)、雑多な収入が10万(経費0円)、事業による収入が400万円(必要経費100万円)であり、それ以外に収入がないとき、総所得金額は以下のとおりです。

①それぞれの所得を算出

100万円給与収入55万円給与所得控除 = 45万円給与所得
※給与所得については給与所得とはを参照。


10万円雑多な収入0円経費 = 10万円雑所得
※雑所得については雑所得とはを参照。


400万円事業による収入100万円必要経費 = 300万円事業所得
※事業所得については事業所得とはを参照。


②所得を合計する(総所得金額の算出)

45万円給与所得 + 10万円雑所得 + 300万円事業所得 = 355万円総所得金額

そして、この総所得金額をもとに所得税を計算することになります。