ビットコインなどの仮想通貨で稼いだお金は雑所得となります。
※雑所得とは:ほかの9種類の所得にあてはまらないような所得のこと。
※ちなみに、1年間の暗号資産取引の収入金額が300万円を超える場合で、取引を帳簿に保存している場合は原則「事業所得」に区分されます。帳簿が無い場合は「雑所得(業務に関わる雑所得)」になります。
※参照:国税庁暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について
「雑所得は50%の税金がかかるから利益の半分が無くなる」と思っている方がいますが、すべての方が税金で利益が50%無くなるわけではありません。
かんたんに説明すると、収入がビットコインなどの仮想通貨で稼いだ金額だけであり、その金額※1が約1,800万円以下なら税率は50%※2を超えることはありません。また、稼いだ金額が1億円以下なら税金だけで利益の半分が無くなるようなことはありません。
※1 厳密には「雑所得 – 所得控除」の金額。
※2 所得税と住民税の税率の合計。最大55%になります。
※収入がビットコインなどの仮想通貨のみである場合。
では次に、仮想通貨で稼いだお金についての税率はどうやって決まるのか下記で説明していきます。
所得税率は課税所得の多さによって税率が5%~45%になります。
※課税所得とは「総所得金額 - 所得控除」の金額。つまり、収入が仮想通貨だけなら「雑所得 - 所得控除」が総所得金額になります。
したがって、課税所得が少なければ税率は5%になるし、5,000万円のような大金を稼げば最高税率45%になります。
収入がビットコインなどの仮想通貨による利益だけの場合、利益ごとの所得税の税率(5%~45%)をシミュレーションしました。
仮想通貨の利益(雑所得) | 所得税の税率 | あなたにかかる所得税 |
---|---|---|
200万円 | 5% | 5.7万円 |
300万円 | 10% | 10.6万円 |
500万円 | 20% | 34.4万円 |
900万円 | 23% | 110万円 |
1,100万円 | 33% | 162万円 |
2,000万円 | 40% | 468万円 |
4,200万円 | 45% | 1,390万円 |
※税率は個人事業主シミュレーション(雑所得のみ)で計算。
では次に、ビットコインなどの仮想通貨で稼いだ時の税金はいくらなのかについて下記で説明していきます。具体的に金額をあてはめてシミュレーションしています。
ビットコインなどの仮想通貨でお金を稼いだときにかかる税金をシミュレーションしました。
下記の表は所得税と住民税の合計額をビットコインなどの仮想通貨の収入別にまとめたものです。
仮想通貨で生計を立てようとしている方は以下のシミュレーション表をチェックしておきましょう。
収入がビットコインなどの仮想通貨による利益だけの場合。
仮想通貨の利益(雑所得) | あなたにかかる税金 ※所得税と住民税の合計 |
---|---|
100万円 | 約3.4万円 |
200万円 | 約16.9万円 |
300万円 | 約30.3万円 |
400万円 | 約48.2万円 |
500万円 | 約70.4万円 |
※40歳未満・扶養親族0人・世田谷区として計算。
上記を見てわかるように、ビットコインなどの利益が数百万円なら税金はそれほどかかりません。これから仮想通貨取引で稼ごうとしている方は覚えておきましょう。
手取りや保険料なども知りたい方は以下のページをチェック
仮想通貨の税金はどれくらい?利益10~1,000万円でいくら?
ここまで説明したように、ビットコインなどの仮想通貨でお金を稼いでもかならず税金が50%かかるわけではありません。
また、ほとんどの方はビットコインなどで稼いだとしても税金だけで半分利益が無くなるようなこともありません。
上記でも説明したとおりビットコインなどで稼いだ利益が1億円近くいけば手取りが半分になってしまいますが、利益が400万円~900万円ならせいぜい税率は20%程度です。
税率は何によって決まるの?
所得税率は「課税所得」の多さによって5%~45%になる。
※住民税は10%で固定。くわしくは上記で説明しています。
具体的にどれくらい税金がかかるの?
収入が仮想通貨のみなら500万円稼いでも税金は約70.4万円
※くわしくは上記で説明しています。
ビットコインなどの仮想通貨で稼いでいる方は上記のまとめをしっかり覚えておきましょう。
大事なポイントは「すべての方が税率50%かかるわけではない」ことです。稼いだ金額が数百万円くらいならたいした税率はかからないので安心してください。