YouTube収入を雑所得と事業所得で比べたら10万以上変わる?

2024.10.27 更新
YouTubeやブログ(アドセンスなど)で利益を得ているひとが増えています。この記事では広告収入による利益で税金がどれくらいになるか、また、雑所得と事業所得でどのくらい税額が違うかについて説明していきます。

雑所得と事業所得の手取りの早見表まとめ
雑所得と事業所得の手取りのパターン別まとめ
雑所得と事業所得の手取りのパターン別まとめ

※経費は0円として計算しています。くわしい金額(税金や保険料)節税の手続きについては下記でまとめています。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。


この記事の目次

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広告収入が300万円のときの税金や手取りをシミュレーション

今年度(1月~12月まで)の収入が広告収入のみであり、その収入が1年間で300万円だったときの税金や保険料がいくらになるか計算してまとめました。

雑所得事業所得の場合でシミュレーションして比較しています。

ブログやYouTubeなどで広告収入を得ている方は、どれくらい手取りが変わるかなどチェックしておきましょう。
こんなページもみられています
個人事業主でも保険料や年金が減額免除される?

手取りの比較をするとどっちが多くなる?

1年間の広告収入が300万円だったとき、雑所得と事業所得で以下のように差があります。

広告収入が雑所得の場合:手取り約2,130,000円
広告収入が事業所得の場合:手取り約2,290,000円

なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得だと青色申告特別控除を受けられるためです。青色申告特別控除を受けることで税金や保険料が安くなり、事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

※手取り比較のくわしい金額(税金や保険料など)を知りたい方は下記の「くわしい金額を表示」をクリックしてください。

広告収入(300万円)を雑所得とした場合

※広告収入が300万円だったとき。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約303,000円です。
所得税100,000円、住民税が約203,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約361,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,130,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(雑所得のみ)。

※比較のまとめは上記で説明しています。

広告収入(300万円)を事業所得とした場合

※広告収入が300万円だったとき。
青色申告特別控除65万円を適用した場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約216,000円です。
所得税約70,400円、住民税が約145,500円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約286,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,290,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(事業所得・青色申告有り)。


広告収入が400万円のときの税金や手取りをシミュレーション

今年度(1月~12月まで)の収入が広告収入のみであり、その収入が1年間で400万円だったときの税金や保険料がいくらになるか計算してまとめました。

雑所得事業所得の場合でシミュレーションして比較しています。

手取りの比較をするとどっちが多くなる?

1年間の広告収入が400万円だったとき、雑所得と事業所得で以下のように差があります。

広告収入が雑所得の場合:手取り約2,840,000円
広告収入が事業所得の場合:手取り約3,030,000円

なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得だと青色申告特別控除を受けられるためです。青色申告特別控除を受けることで税金や保険料が安くなり、事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

※手取り比較のくわしい金額(税金や保険料など)を知りたい方は下記の「くわしい金額を表示」をクリックしてください。

広告収入(400万円)を雑所得とした場合

※広告収入が400万円だったとき。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約482,000円です。
所得税約190,400円、住民税が約291,500円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約476,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,840,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(雑所得のみ)。

※比較のまとめは上記で説明しています。
※さらに個人事業税が課税される場合があります。

広告収入(400万円)を事業所得とした場合

※広告収入が400万円だったとき。
青色申告特別控除65万円を適用した場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約366,000円です。
所得税約131,700円、住民税が約234,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約401,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,030,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(事業所得・青色申告有り)。

※さらに個人事業税が課税される場合があります。


広告収入が500万円のときの税金や手取りをシミュレーション

今年度(1月~12月まで)の収入が広告収入のみであり、その収入が1年間で500万円だったときの税金や保険料がいくらになるか雑所得事業所得の場合で計算してまとめました。

どれくらい手取りが変わるかなどチェックしておきましょう。

2つの広告収入の手取りの比較をすると?
1年間の広告収入が500万円だったとき、雑所得と事業所得で以下のように差があります。

広告収入が雑所得の場合:手取り約3,500,000円
広告収入が事業所得の場合:手取り約3,740,000円

なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得だと青色申告特別控除を受けられるためです。青色申告特別控除を受けることで税金や保険料が安くなり、事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

※手取り比較のくわしい金額(税金や保険料など)を知りたい方は下記の「くわしい金額を表示」をクリックしてください。

広告収入(500万円)を雑所得とした場合
※広告収入が500万円だったとき。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約704,000円です。
所得税約324,100円、住民税が約380,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約591,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,500,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(雑所得のみ)。

※さらに個人事業税が課税される場合があります。

広告収入(500万円)を事業所得とした場合
※広告収入が500万円だったとき。
青色申告特別控除65万円を適用した場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※40歳未満・独身とした場合。シミュレーション結果はおおよその金額です。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約545,000円です。
所得税約222,000円、住民税が約322,500円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約204,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約516,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,740,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました(事業所得・青色申告有り)。

※さらに個人事業税が課税される場合があります。


事業所得だと控除が適用できるから雑所得よりも手取りが増える?

ここまでシミュレーションしたように事業所得は雑所得よりも手取りが多くなります。

なぜかというと、青色申告特別控除を利用すると事業所得の金額が減るためです。

事業所得は(事業による収入 – 経費)と計算されますが、下記のように青色申告特別控除込みの金額が事業所得となります。

事業所得を計算してみよう

事業所得は以下のように計算されます。

事業収入 – 経費 – 青色申告特別控除 = 事業所得

たとえば1年間(1月~12月まで)の事業収入が300万円、経費が50万円だった場合、事業所得は

300万円事業による収入50万円経費65万円青色申告特別控除 =  185万円事業所得
※事業所得については事業所得とはを参照。

となります。
以上のように、事業所得を選択して青色申告控除を受けると所得が減ります。所得が減れば、それにともなって税金や保険料が安くなるので手取りが多くなります。

副業は事業所得になりづらい?
副業は雑所得として判断されることが多い

会社員の副業は事業所得として認められない場合が多いです。事業所得として申告する際はその収入が「事業による収入である」と証明できるようにしましょう。

※事業として認められなければ雑所得と判断されます。
※「事業」とはその仕事を繰り返し行い、継続して行っていることをいいます。くわしくは事業による収入とは?を参照。
※サラリーマンなどの副業は雑所得として税務署に判断される場合が多く、副業収入を事業所得として確定申告を行っても修正を求められることがあります。


今はまだ副業で雑所得として申告しているけど、これから本業にしようと思っている方は事業所得について知っておきましょう。節税などのメリットについて説明しています。

こんなページもみられています
個人事業主になるには何をすればいい?必要な書類は?

では次に、節税をするための手続きについて下記で説明していきます。

節税をするにはどんな手続きをすればいいの?

YouTubeの収入を事業所得として申告すれば節税のメリットを受けることができます。
※事業として認められる必要があります。

YouTubeの収入を事業所得として申告して節税のメリットを受けるには以下の手続きをする必要があります。

個人事業主として節税のメリットを受けたい方はチェックしておきましょう。

節税のメリットを受けるために必要な手続き
1.個人事業主になる手続き
くわしくは個人事業主になるには?を参照。事業をおこなう方は開業届を提出するようにしましょう。

2.青色申告承認申請書を提出する
くわしくはこちらのページの青色申告を受けるには?を参照。

3.青色申告をして青色申告特別控除を受ける
青色申告特別控除とは:青色申告をしたひとの税金を安くしてくれる制度。
▶手続きがわからない人はどうする?

これらの手続きが何にもわからないという方は「マネーフォワード」や「freee」「弥生」といった青色申告クラウドサービスを利用しましょう。個人事業主に必要な書類をまとめて作成できます。

※節税のメリットを受けたいひとは青色申告クラウドサービスを利用することをオススメします。確定申告をする際に申告書の作成が楽になります。個人事業主の味方になってくれるサービスなので利用を検討してみてください。
安くなるのは手続きをしてから翌年

手続きをすればすぐに節税のメリットが受けられるわけではありません。たとえば、2024年3月15日までに青色申告の申請をした場合、2025年におこなう確定申告で「2024年度分の会計」を青色申告できることになります。

つまり、申請した翌年に節税のメリットが受けられるというわけです。したがって、申請をしてすぐ節税のメリットを受けられるわけではないので注意しましょう。

まだそれほど収入が多くなく、YouTubeを副業で行っていくつもりの方は下記の記事で上乗せされる税金についてチェックしておきましょう。
こんなページもみられています
個人事業主にかかる税金は?年収いくらまで税金が0円になる?
副業すると税金はいくら増える?年収別シミュレーション