社会保険ってなに?

学生を対象にした社会保険について学ぶための教材(子供向け・何も知らない大人向け)。授業等でご活用ください。

ここでは国が提供している社会保険について
説明しています。
目次

社会保険ってなに?

リスクにそなえるため

社会保険とは生活上のリスクにそなえるための保険であり、すべての人が関わる「日本の保険制度」です。

生活上のリスクってなに?

生活上のリスクとは、暮らしの中で多くの人が関わることになるリスクのことです。たとえば「病気、老後、介護、失業、障害」などのようなリスクです。

みんなでリスクにそなえる

上記のようなリスクに見舞われればたくさんのお金が必要になります。自分ひとりで対処することはむずかしいでしょう。
そこで、これらのリスクを社会全体で対処しようというものが社会保険です。

社会保険のしくみは?

みんなでお金を出し合ってリスクにそなえる

社会保険はみんなでお金を出し合ってリスクにそなえるしくみになっています。
保険とは「保険料をはらっておき、万が一何かがあったときにお金などを支給してもらう」ものです。どんなことをしてくれるのかについてはページ3~8で説明しています)。
リスクに見舞われたひとにお金などを支給して対応します。

社会保険は5つの保険でできている?

5つの保険でリスクにそなえる

生活上のリスクにそなえるため、社会保険は5つの保険でできています。国民はこれら5つの保険のすべてまたはいくつかにかならず加入することになります。

病気のリスクは「医療保険」

病気やケガの治療代を安くしてくれる

日々の暮らしの中で「病気・ケガ」のリスクを避けて生活することは難しいでしょう。虫歯になったり、インフルエンザにかかったり…。大きな病気になればお金もたくさんかかることになります。
そんなときのために治療代を安くしてくれるのが社会保険の1つである医療保険です。
※医療保険については医療保険ってなに?で説明しています。

老後などのリスクは「年金保険」

長生きしたときの老後のリスク

年金は65歳になると毎年もらえるお金です。長生きすればそれだけ生活費がかかります。老後の生活のリスクに対応するのが年金保険なんです。
※ここで説明する年金とは「公的年金制度」のこと。公的とは、国が運営しているもののこと。

年金は歳をとったときだけじゃない

さらに、年金は「大きなケガをしたとき」や「亡くなったとき」にももらえるんです。
※年金保険については年金ってなに?で説明しています。

介護のリスクは「介護保険」

40歳以上のすべての方

介護保険は「高齢者の介護を社会で支えよう」という目的でつくられた保険です。40歳になるとすべての方が介護保険に加入することになります。介護保険があれば介護サービスの利用料が安くなるという仕組みになっています。
※費用の1割で利用できる。

失業などのリスクは「雇用保険」

アルバイトやサラリーマンなどの保険

雇用保険とは会社などに雇われている方が加入する保険です。たとえば、サラリーマンやアルバイトなどがあてはまります。

失業のリスクに対応

雇用保険は失業をしたときの生活を助け、再び新しい仕事に就けるようお金を支給してくれたりします。

育児で仕事を休む方にも

ほかにも育児で仕事を休む方にお金を支給してくれたりもするんです。
※雇用保険に加入している方に限ります。

仕事上のケガなどのリスクは「労災保険」

働くひとを守ってくれる

労災保険とは仕事によってケガや病気をしたり、死亡したときにお金を支給してくれる保険です。

正社員だけじゃない

労災保険は正社員だけでなく、パート・アルバイトなど賃金を支給されるすべての方にたいして対応してくれます。

会社で言われる社会保険って?

健康保険と厚生年金保険

会社やアルバイト先でよくいわれる「社会保険」とは健康保険厚生年金保険のことを指します。

正社員じゃなくてアルバイトでも?

決められた時間・日数を超えて働くと、学生のアルバイトでも社会保険に加入して保険料を支払うことになります。アルバイトをする方は気をつけましょう。

どれくらい働くと加入するの?
勤務時間および日数が一般社員の4分の3以上になると社会保険に加入することになります。以下に例を示します。

一般社員の労働時間が週40時間で勤務日数が月22日のとき
あなたがアルバイトで週30時間以上、月16.5日以上働くと社会保険の加入条件を満たします。

※勤務先によっては上記よりも働く時間が短い場合でも加入することがあります。
加入したら保険料はどれくらい?
社会保険に加入した場合の保険料については学生アルバイトがお金を稼いだら?で説明しています。
まとめ
わたしたちは生活していればかならず社会保険に関わることになります。

上記でも説明したように、社会保険はケガや病気のリスク、障害や死亡のリスクなどに対応してくれます。とくに医療保険や年金保険については高い保険料を支払うことになるので、しっかりチェックしておくことをオススメします。

また、私たちは「社会保険」だけではなく、民間企業が運営している保険(たとえば生命保険やガン保険など)にも加入することが出来ます。

ですが、社会保険だけでも様々な給付をしてくれています。それを理解したうえで、「社会保険だけじゃ不安だから、ほかにもガンに対する保険もほしい!」と思う方はガン保険や生命保険に加入しましょう。

「大人だから保険に加入しておく」のような意味不明な理由で加入しないようにしましょう。加入するときは自分のライフスタイルと照らし合わせて検討しましょう。
※内容に関するご意見・ご感想についてはお問い合わせにて受け付けています。

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