年金受給者の夫婦で妻がパートをするなら収入いくらまでがいい?

2024.11.30 更新
年金受給者の妻がパートで働く場合、収入によっては残る金額が減ってしまう場合もあります。税金や保険料が複雑にからみあうので注意が必要です。この記事では年金をもらいながらパートで働くとき、税金や扶養はどうなるのか、パート収入はいくらまで稼いでいいのかについて説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶夫の収入は老齢年金だけ。
この記事では、夫の収入は年金のみ・妻はパート収入と年金収入がある場合でシミュレーション。
※夫の収入は変わらなくても、妻のパート収入によって税金や保険料が変わることがあります。


▶パートをすると夫の税金が増えたりする?
妻がパートをすることで所得が増えると夫の住民税が増えることがある。ただし、夫の年金収入が148万以下であれば関係ない。
※住民税非課税世帯から外れてしまうため。くわしくは下記で説明しています。


▶パートをすると夫婦の介護保険料が増える?
妻がパートをすることで所得が増えると、妻と夫の介護保険料が2倍近く増えることがある。
※くわしくは下記で説明しています。


▶パートで少しだけ稼ぎたい場合は?
妻が65歳以上で老齢年金が110万以下で、適度に収入を増やしたい場合はパート収入を93万以下にするのがおすすめ。
※もしくは55万以下なら心配する必要はありません。
※夫の年金収入が148万以下、148万超え~190万の場合。くわしくは下記で説明しています。

※子供(息子など)に扶養されている場合は↓の記事をチェック
年金をもらいながら扶養の範囲内で働くには収入いくらまで?


この記事の目次
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結局わたしは収入をいくらにしたらいいの?

65歳以上で老齢年金をもらいながらパート収入を稼ぐときは、税金や保険料などいろいろと考えなきゃいけないことがあって複雑です。
※ひとによっては中途半端な金額だと手取りが減ってしまうことがあります。

ただし、パートで150万や200万などガッツリ稼ぎたいのであれば、パート先で社会保険に加入して働くことをオススメします。

年金とパート収入のまとめ


▶たくさん働きたいなら社保に加入したほうがいい?
とにかくお金が欲しくてたくさん働きたいのであれば、気にせずにパート先で社会保険に加入して稼ぐのが良い。
※パート先で社会保険に加入するなら120万以上稼ぐのがおすすめ。110万くらいだと手取りが減ってしまうことがある。くわしくは下記で説明しています。妻が65歳以上で老齢年金が110万以下の場合でシミュレーションしています。


▶損したくない人はいくら稼ぐのがいい?
生活費の足しになるくらいの収入でいい人など、適度に稼ぎたいひとであればパート収入を93万にするのがいい。
※大都市であれば100万。
※夫の年金収入が148万以下(大都市であれば155万以下)で、働く時間を少なくして、手取りを多くしたければ年収105万くらい(月収8.8万未満)にするのがお得。くわしくは下記で説明しています。妻が65歳以上で老齢年金が110万以下の場合でシミュレーションしています。


▶難しくてわからない人は?
パート収入で税金や保険料が変わるのが怖くて不安な人は、パート収入を年収55万以下にすれば何も心配することはない。
※給与収入が55万であれば給与所得は0円になるため税金や保険料が変わることはありません。


年金受給者でパートしたら扶養はどうなる?

夫と妻が2人とも年金受給者であり、夫の収入が年金だけの場合、社会保険の扶養は関係ありません。

夫婦2人とも年金受給者で妻がパートをするときは国民健康保険料、税金、介護保険料に注意しましょう。

夫婦が国民健康保険に入っている場合

国民健康保険には扶養のシステムがないので、妻がパートをしても扶養は関係ありません。
※くわしくは下記で説明しています。
※ただし、配偶者以外の親族(子供など)に扶養されており、社会保険の扶養に入っている場合は収入のボーダーラインに気をつけましょう。くわしくは下記の記事を参照。
年金をもらいながら扶養の範囲内で働くには収入いくらまで?

夫の社会保険の扶養に入っている場合は下記の記事を参照。
年金受給者の妻を扶養に入れるには?配偶者控除と社会保険
夫の税金はどうなる?

夫と妻が2人とも年金受給者であり、妻がパートをすると妻の所得によっては夫の税金が増えることがあります。
※夫の年金収入が少なく、税金がかからないなら関係ありません。

※くわしくは下記で説明しています。

介護保険料はどうなる?

妻がパートをすることで住民税非課税世帯にあてはまらなくなった場合は夫の介護保険料も増えるのがポイント。
※くわしくは下記で説明しています。


パートしたら健康保険料はどうなる?

夫と妻が2人とも年金受給者であり、妻がパートをすると所得によっては保険料が増える場合があります。

妻がパートをしたときの保険料について下記にまとめました。

夫婦が国民健康保険に入っている場合

国民健康保険には扶養のシステムがありません。したがって、夫婦で国民健康保険に加入している場合は、パートをしてもなくても国民健康保険料を支払うことになります。

パートをして所得が増えれば国民健康保険料も増えます。


自分で支払う保険料はどれくらい?

▶妻が年金とパート・夫の年金が148万以下の場合
たとえば妻の年金収入が1年間で110万円、パート収入が100万円のとき、夫婦の国民健康保険料の合計は年間で約6.8万円(妻だけだと3.5万円)になります(減額された場合)。
※東京都世田谷区、年齢65歳以上、夫婦2人世帯として計算。
※国民健康保険については国民健康保険とは?を参照。
※保険料は国民健康保険料シミュレーションで計算。


▶妻が年金とパート・夫の年金が190万の場合

たとえば妻の年金収入が1年間で110万円、パート収入が100万円のとき、夫婦の国民健康保険料の合計は年間で約11万円(妻だけだと3.5万円)になります(減額された場合)。
※東京都世田谷区、年齢65歳以上、夫婦2人世帯として計算。
※国民健康保険については国民健康保険とは?を参照。
※保険料は国民健康保険料シミュレーションで計算。
パート先の社会保険に加入したら?

妻がパート先の社会保険に加入したときの保険料はいくらになるかは下記のとおりです。


1年間のパート収入が106万円のとき

勤務先の社会保険(健康保険と厚生年金)に加入した場合の保険料は年間で合計約15万円(月額約13,000円)になります。
※65歳以上の場合。
※70歳~74歳は健康保険料だけなので年間5.3万円



1年間のパート収入が120万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約17万円(月額約14,000円)になります。
※65歳以上の場合。
※70歳~74歳は健康保険料だけなので年間5.9万円



1年間のパート収入が130万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約19万円(月額約16,000円)になります。
※65歳以上の場合。
※70歳~74歳は健康保険料だけなので年間6.6万円


1年間のパート収入が150万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約21万円(月額約18,000円)になります。
※65歳以上の場合。
※70歳~74歳は健康保険料だけなので年間7.6万円



1年間の収入が200万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約29万円(月額約24,000円)になります。
※65歳以上の場合。
※70歳~74歳は健康保険料だけなので年間10.2万円

※75歳以降は勤務先の健康保険に加入できません(後期高齢者医療制度に加入するため)。


夫の税金も増えることがある?

妻がパートをすると、妻の所得によっては夫の税金が増えることもあります。


ややこしいですが、下記のパターンに分けてまとめました。
※ここでは夫の年金を190万までとしていますが、夫の年金がもっと多い場合については需要があれば新しく記事にしようと思います。

夫の年金が148万以下の場合

▶夫の税金は変わらない?
夫が65歳以上で老齢年金収入が1年間(1月~12月末まで)で148万以下であれば夫の税金は0円になります。したがって、妻がパートをしたところで夫の税金が変わることはないので安心してください。
※夫の収入が少ないので税金がかかりません。
※東京23区や横浜市などの大都市であれば年金収入155万(合計所得45万)まで税金が0円になります。


▶夫を扶養することで妻の税金が安くなる?
たとえば妻が65歳以上であり、妻の老齢年金収入が100万、パートの給与収入が150万のとき、夫を扶養(妻が配偶者控除を適用)することで妻にかかる税金は0円になります。
※妻がパート先の社会保険に加入した場合。
※配偶者控除を利用しなければ妻の所得税は約1.3万円かかります。
▶妻のパート収入が93万のときは?
たとえば妻が65歳以上であり、妻の老齢年金収入が100万、パートの給与収入が93万のとき、夫も妻も税金は0円になります。
※夫も妻も収入が少ないので税金がかかりません。
※配偶者控除を利用しなくても税金は0円になります。

※東京23区や横浜市などの大都市であれば給与収入が100万(合計所得45万)でも住民税が0円になります。

ではつづいて、夫の年金収入が148万超~190万で、妻がパートをしている場合はどうなるのか下記で解説しています。



夫の年金が148万超~190万の場合

▶夫についての税金
たとえば夫が65歳以上で老齢年金収入が1年間(1月~12月末まで)で148万超~190万のとき、妻のパート収入によっては夫が住民税を課税されてしまいます。
※たとえば夫の老齢年金が190万、妻の老齢年金が110万以下のとき、妻のパート収入が103万を超えると、夫の収入は変わらなくても、夫にたいして住民税が7,000円課税されてしまいます(パート収入が103万を超えなければ夫の住民税は0円でいられます。くわしくはページ下記のシミュレーション表で解説しています)。

▶妻についての税金
たとえば妻が65歳以上であり、パートの給与収入が93万であれば、夫も妻も税金は0円になります。
※妻の老齢年金収入が110万以下で、夫が配偶者控除を利用した場合。
※東京23区や横浜市などの大都市であればパートの給与収入が100万(合計所得45万)まで税金が0円になります。


▶住民税非課税世帯じゃなくなる?
パート収入が93万を超えてしまえば妻自身に住民税が課税され始めてしまいます。この場合、住民税非課税世帯から外れてしまいます。
※東京23区や横浜市などの大都市であれば妻のパート収入が100万(合計所得45万)を超えたとき。
住民税非課税世帯から外れると下記のようなデメリットがあるので注意しましょう。
※妻だけでなく、夫の介護保険料も増えてしまう(下記で説明しています)。
※介護保険料の増加を取り戻そうとするなら、パート収入を100万以上にしなければいけなくなります。パート収入を増やすことで社会保険に加入するなら120万近く稼がないと100万のときよりも手取りが減るおそれがあります(くわしくはページ下記のシミュレーション表で解説しています)。
※おすすめ記事:住民税非課税世帯から外れたときのデメリットはなに?
年金のほかにパート収入もある場合の合計所得は?

例えばあなたの妻が65歳以上であり、1年間(1月~12月まで)の収入が年金収入110万円、アルバイトやパート収入が93万円のとき。

まず年金についての所得を計算
あなたの妻の年金収入は110万なので所得は以下のようになります。

110万円年金収入110万円公的年金控除 = 0円雑所得(年金についての所得)
※老後の年金は雑所得になります。
※控除については公的年金等控除とはを参照(公的年金等に含まれない個人年金は適用外です)。
65歳未満の公的年金等控除は金額が変わります。
※年金についての所得は年金所得シミュレーションで計算できます。

次に給与所得を計算
次に、パート収入が93万なので所得(給与所得)は以下のようになります。

93万円もらった給料55万円給与所得控除 = 38万円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。

次に合計所得を計算
妻の所得は上記2つなので、妻の合計所得金額は以下のようになります。

0円雑所得 + 38万円給与所得 = 38万円合計所得金額
合計所得金額とは各種所得の合計のこと。

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年金をもらいながら働いて給料も貰っている人は確定申告は必要?



介護保険料が増える?
住民税非課税世帯じゃなくなると、介護保険料が上がる

妻の所得が増えれば、妻の介護保険料が多少増えることになります。

しかし、妻がパートをすることで住民税非課税世帯じゃなくなった場合、妻だけじゃなく夫も介護保険料が増えることになります。これによって介護保険料は結構ふえるので心の準備をしておきましょう。
※下記で金額の一例としてシミュレーションをしています。

どういうこと?

住民税非課税世帯のときの保険料は?

たとえば住民税非課税世帯であり、妻の老齢年金(公的年金等の収入)が100万円だとすると、介護保険料は月額約3,150円(年間約37,800円)になります。

夫の老齢年金が190万円だとすると、介護保険料は月額約4,400円(年間約53,000円)になります。

※介護保険料は住んでいる市区町村によって異なります。

住民税非課税世帯じゃなくなると?

妻の老齢年金が100万円で、妻がパートをすることで住民税非課税世帯じゃなくなったとき、妻の介護保険料は月額約6,300円(年間約76,000円)になります。
※妻が住民税を課税されたとした場合。

さらに、夫の老齢年金が190万円のままだとしても、介護保険料は月額約7,600円(年間約91,000円)になります。

※妻が同一生計配偶者じゃなくなったことにより、夫も住民税を課税されたとした場合(※夫婦で住民税が0円になる理由についてくわしくは夫婦だと年金211万まで住民税が非課税になる?)。
※介護保険料については下記表で説明しています。

介護保険料の決まり方

年金収入等とは、前年(1月~12月まで)の公的年金等の収入 + 前年(1月~12月まで)の公的年金等の収入を除く合計所得金額のこと。
※遺族年金や障害年金などの非課税所得になるものは収入に含みません。
※上記表では第9段階まで分けていますが、市区町村によっては17段階以上に分けている場合もあります。自分の市区町村HPで確認することをおすすめします。

あなたの年金収入が80万円超120万円以下の場合
あなたが支払う介護保険料は月額約3,150円(年間約37,800円)になります。
※住民税非課税世帯の場合。
住民税非課税世帯から外れて、あなたの年金収入が80万円超えの場合
あなたが支払う介護保険料は月額約6,300円(年間約76,000円)になります。
※あなた本人の住民税は0円で、世帯内の家族の誰かが住民税を払うことになった場合(住民税課税世帯じゃなくなった場合)。

※介護保険料は市区町村によって異なります。そのほか介護保険料については65歳以上の介護保険料はどれくらい?世帯の収入によって変わる?で説明しています。
※介護保険料の計算は介護保険料シミュレーションで目安を計算できます。


年収いくらにするのがベストなの?

1年間のパート収入別に税金や保険料がいくらになるか計算してまとめました。

年金受給者がパートをしたときの手取りについてシミュレーションして説明しています。

自分の手取りがどう変わるか、保険料がいくら引かれるかチェックしておきましょう。
※夫の負担増も含めてまとめています。
※非課税になる所得や介護保険料など考えることが多く、とてもややこしいのが特徴です。


年金パート主婦の手取りシミュレーション表
夫の老齢年金が148万以下
妻の老齢年金が110万以下としてシミュレーション

▶夫婦で国民健康保険に加入している場合

パート主婦の年収ごとの手取りについて
パート主婦の年収ごとの手取りについて

※妻が配偶者控除を利用しています。
※夫婦2人暮らし・夫の収入は年金だけ・65歳~74歳として計算しています。

※金額はおおよそです。年金税金シミュレーションで計算。

夫の老齢年金が148万以下
妻の老齢年金が110万以下としてシミュレーション

▶社会保険に加入している場合

※妻が配偶者控除を利用しています。
※夫婦2人暮らし・夫の収入は年金だけ・65歳~69歳として計算しています。

上記の場合(夫の老齢年金148万以下、妻の老齢年金110万以下+パート収入)、住民税非課税世帯にあてはまります。住民税非課税世帯にあてはまる理由は↓の記事で説明しています。
※夫が同一生計配偶者にあてはまるため。
年金とパート収入があるときの住民税について
※おすすめ記事:住民税非課税世帯から外れたときのデメリットはなに?
上記表の金額をみて説明

国保のときはいくら稼ぐのがいい?
上記に示したシミュレーション表の「手取り」を見てみると、国民健康保険に加入して働くのであれば損することはありません。ただし、勤務先によっては月収が8.8万以上になると社会保険に加入するルールになっていることを覚えておきましょう。

社会保険に入るならいくら稼ぐのがいい?
国保に加入している場合と比べると、手取りが減ります。たとえば年収106万の手取りを見てみると、国保のときは97万、社保のときは86万になります。
※65歳~70歳未満の場合。

そのため、パート先で社会保険に入るなら年収120万以上にしないと手取りが上回りません。
※65歳~70歳未満の場合。
※70歳~74歳は厚生年金の支払いが無くなるので手取りが増えます。この場合はパート先で社会保険に加入して働いても損することはありません。


一番オススメな年収はいくら?
働く時間を少なくして、手取りを多くしたければ、社会保険に加入しないラインの年収にすることをおすすめします。
年収105万くらい(月収8.8万未満)にするのがいいかもしれません。

勤務先によっては月収8.8万以上(年収にすると約106万)で社会保険に加入することになります

つづいて、夫の年金収入が190万の場合について下記で解説していきます。


例②年金パート主婦の手取りシミュレーション表
夫の老齢年金が190万
妻の老齢年金が110万以下としてシミュレーション

▶夫婦で国民健康保険に加入している場合

※夫が配偶者(特別)控除を利用しています。
※夫婦2人暮らし・夫の収入は年金だけ・65歳~74歳として計算しています。

※金額はおおよそです。年金税金シミュレーションで計算。

夫の老齢年金が190万
妻の老齢年金が110万以下としてシミュレーション

▶社会保険に加入している場合

※夫が配偶者(特別)控除を利用しています。
※夫婦2人暮らし・夫の収入は年金だけ・65歳~69歳として計算しています。

妻のパート収入によっては…
上記のシミュレーションの場合(夫の老齢年金190万、妻の老齢年金110万以下+パート収入)、妻のパート収入が93万を超えると妻自身に住民税がかかりはじめます。したがって、非課税世帯じゃなくなり、介護保険料が夫婦ともに増加してしまいます。
※東京23区や横浜市などの大都市の場合はパート収入が100万(合計所得45万)を超えたとき。
※住民税がかかる理由は↓の記事をチェック
住民税が0円になる理由(年金とパート収入)
※介護保険料が増える理由は上記の項目で説明しています。


また、妻のパート収入が103万を超えると合計所得が48万を超えてしまい、同一生計配偶者じゃなくなるので、夫の住民税が7,000円課税されてしまいます。

※理由は↓の記事をチェック
住民税が0円になる理由(年金のみ)
※おすすめ記事:住民税非課税世帯から外れたときのデメリットはなに?
上記表の金額をみて説明

国保のときはいくら稼ぐのがいい?
上記に示したシミュレーション表の「手取り」を見てみると、国民健康保険に加入して働くのであれば住民税非課税世帯のラインがポイントになります。

パート収入が100万を超えるようであれば、120万近く稼ぐといいかもしれません。

※そうすれば夫の負担増も含めた手取りが100万のときよりも上回る。
※ただし、勤務先によっては月収が8.8万以上になると社会保険に加入するルールになっていることを覚えておきましょう。


社会保険に入るならいくら稼ぐのがいい?
国保に加入している場合と比べると、手取りが減ります。たとえば年収93万の手取りを見てみると、国保のときは85万、社保のときは74万になります。
※65歳~70歳未満の場合。

そのため、パート先で社会保険に入るなら年収120万ちかく稼がないと、夫の負担増も含めた手取りが85万円を上回りません。
※65歳~70歳未満の場合。
※70歳~74歳は厚生年金の支払いが無くなるので手取りが増えます。この場合はパート先で社会保険に加入して働いても損することはありません。


一番オススメな年収はいくら?
働く時間を少なくして、手取りを多くしたければ、住民税非課税世帯にあてはまりながら社会保険に加入しないラインの年収にすることをおすすめします。
年収93万(大都市であれば100万)にするのがいいかもしれません。

65歳以上で老齢年金以外に収入があるひとは、税金や保険料が複雑にからみあうので考えるのが嫌になりますが、大まかに気にするポイントは上記のとおりです。
※まとめは上記で解説しています。