▶収入が0円の無職でも払わないといけないお金は?
無職で収入無しでも国民健康保険料はかかる(0円にならない)。60歳未満なら国民年金もかかる(去年の所得が少なければ免除できる)。所得税は0円になる。住民税は去年1年間1月~12月に所得がたくさんあればかかる。
※65歳以上なら介護保険料が別途徴収されます。くわしくは下記で説明しています。
▶収入が無い人にも税金がかかるの?
▶保険料はかかるの?
収入が0円でも保険料はかかる。ただし、最大で7割減額される。
※くわしくは下記で説明しています。
▶収入が少なければ出費は少ない?
年収98万円なら税金や保険料の出費が少なくて済む。本当にお金が無いときはセーフティネットを利用する。
※くわしくは下記で説明しています。
※セーフティネットについては下記で説明しています。
1人で生活する場合、毎月の生活費のほかに税金や保険料も支払わなければなりません。
したがって、収入が0円で貯金も無ければ一人で生活をするのは困難です。
※お金がないまま無職で生活するのは難しいかもしれません。お金を借りる方法もありますが、返すあてが無ければ余計に厳しくなります。
ただし、収入が少ない場合には税金や保険料が安くなるので、支出を切り詰めれば収入が少なくても生活ができる場合があります。
働く時間を極力少なくして、1人で生活をしようと考えている方は1年間に必要なお金(税金や保険料)などチェックしておきましょう。
▶収入と保険料
収入が0円だとしても保険料は0円にならない。ただし、所得が少なければ安くなったりする。
※生活保護の場合を除く。
では、無職になったら払うお金について下記で説明していきます。収入が0円でも徴収されるものがあります。
無職になって収入が0円なら何も払わなくていいわけではありません。
無職で収入が0円でも支払うお金は国民健康保険料、国民年金、住民税※です。
※住民税は去年の所得が少なければ0円になります。くわしくはページ下記で説明しています。
※40歳~64歳の場合、国民健康保険に介護保険料が含まれています。
※65歳以上なら介護保険料が別途徴収されます。
※たとえば「自分はニートだから何も払わなくていい」とはなりません(保険料がかかります)。
▶国民健康保険料
無職で収入が0円でも国民健康保険料はかかる(0円にならない)。ただし、所得が少なければ保険料は安くなります。
※くわしくは下記で説明しています。
※65歳以上なら介護保険料も別で徴収されます。
※40歳~64歳の場合は国民健康保険に介護保険料が含まれています。
▶国民年金
60歳未満なら収入が0円でも国民年金(年間約20万)を支払う。ただし、所得が少なければ全額免除できます。
▶住民税
住民税は去年1年間1月~12月に所得がたくさんあればかかる。つまり、去年の所得が少なければ0円になります。
※くわしくは下記で説明しています。
▶所得税
今年1月~12月末までの収入が0円なら所得税も0円になる。
※給与収入だけで103万以下なら今年の所得税は0円です。
では次に、無職になったときの税金について下記で説明していきます。いくらから税金がかかるのかチェックしておきましょう。
所得税と住民税はお金を稼いでいる人にかかる税金です。
したがって、収入が0円になれば税金(所得税と住民税)はかかりません。
また、下記のように収入があっても税金が0円になる場合があります。無職になって現在収入が少ない方はチェックしておきましょう。
※アルバイト収入が少しあるくらいなら税金はかかりません。
▶所得税
1年間(1月~12月まで)の所得が48万円以下(つまり、アルバイト収入だけなら103万円以下)なら所得税は0円。
※くわしい計算過程は収入が少ないと所得税は0円に?で説明しています。
▶住民税
前年1年間(1月~12月まで)の所得が45万円以下(つまり、アルバイト収入だけなら100万円以下)なら住民税は0円。
※市区町村によっては所得42万円または38万円を超えると課税される場合もあります。くわしくは住民税がかからないときを参照。
住民税は去年の所得で決まります。したがって、退職して1年目は住民税が安くないことがほとんどです。
たとえば、去年の年収が300万なら今年度(6月~翌年5月)の住民税は約12万円になります。なので、退職して1年目はお金をある程度確保しておきましょう。
※40歳未満、独身として計算。
※くわしくは退職後、住民税はいくら?無職でも高い?安くなるのは2年目から?を参照。
収入がなければ税金はかかりませんが、保険料については収入が0円でもかかります。
※国民年金と国民健康保険の保険料がかかります。
ただし、収入が少なければ国民健康保険料は安くなります(最大で7割減額されます)。
市区町村によって金額は異なりますが、7割減額されると1年間の保険料は約2.0万円~2.7万円になります。ただし、親族と同居しており、世帯主がお金をたくさん稼いでいる場合は減額されません。
※くわしくは無職の場合の国民健康保険料はいくら?を参照。去年の所得が少なければ保険料が安くなります。
収入が少なければ国民年金の支払いを全額免除することができます。つまり、国民年金の支払いは0円になります。
※1人暮らしで去年の所得が67万円以下(つまり、アルバイト収入だけなら122万円以下)なら全額免除を受けることが出来ます。
したがって、1年間の収入が少ない方は国民健康保険料だけの支払いで済むということになります。
※くわしくは免除については国民年金の全額免除制度とは?を参照。
国民健康保険料は去年の所得で決まります。したがって、退職して1年目は保険料が安くないことがほとんどです。
たとえば、去年の年収が300万なら今年度(4月~翌年3月)の国民健康保険料は約24.8万円になります。
※40歳未満、世田谷区、独身として計算。
※くわしくは退職後の国民健康保険料はいくら?退職して1年目は高い?を参照。
1人暮らしで生活したいが、収入があまり見込めない方は「税金や保険料が安く済む年収」で暮らす方法を選択することもできます。
貯金等を切り崩して、1ヶ月の生活費を低く抑えれば、アルバイトで年収98万円~年収122万円で生活することも可能です。
資格の勉強や何か挑戦したいこと等があり、その挑戦に時間を使いたい場合には、アルバイトで働く時間をなるべく減らして、少ない年収で生活するのも選択肢の1つです。
※年収100万以下のときにかかる税金や保険料は下記のとおりです。
たとえば収入はアルバイトの給与収入のみで、年収98万円なら「税金は0円、保険料は7割減、年金は全額免除で0円」で済ませることが出来ます。
※市区町村によっては住民税が年間5,000円かかる場合があります。
※市区町村によって異なりますが、1年間の保険料は約2.0万円~2.7万円になります。したがって、年収98万円なら手取りは約95万円~96万円になります。
※保険料の7割減額については国保の保険料の減額条件を参照。
上記に加えて、あとは生活費(家賃や食費、水道光熱費、スマホ代など)を工夫して抑えれば、少ない出費で生活することも可能です。
生活費を極力少なくすれば、少ない年収で生活することは可能かもしれません。
とはいえ、自炊等で生活費を浮かせるのが上手くできるひとでなければ、少ない収入で生活するのは大変です。
収入が少なくて生活が苦しいなら、お金をたくさん稼がなければなりません。
アルバイト等でたくさん働いてお金を稼ぐ方法もありますが、給料をもらう以外にもSNSやYouTubeやTikTok、インスタ、ハンドメイド作品をメルカリやBASE・minneで販売、自作の本をBoothで売ったり、ライブ配信アプリで投げ銭をもらったり、イラストを書いてSkebで稼いだり、ウーバーイーツ、ブログ、様々な方法で稼ぐことが出来ます。
上記のような方法でお金を稼いで収入を増やして、生活を豊かにするのも1つの方法です。自分のやりたいことでお金を稼げれば、もっと生活が豊かになるかもしれません。
では次に、働くことができない理由があり、収入も貯金も0円の場合について下記で説明していきます。何かの理由でお金を稼ぐことができない方は知っておきましょう。
いろいろな理由でお金を稼ぐことが出来ない方もいると思います。収入がほとんど無く、貯蓄も無く、頼る親族もいない場合、1人暮らしをするのは困難です。
このような場合には、社会保障のセーフティネットである「生活保護」を利用できる場合があります。
※生活保護とは「生活が困難な方に対して、最低生活の保障と自立の助長を図ることを目的とした制度」です。万が一のときのために覚えておきましょう。
※参照:厚生労働省生活保護制度
収入が少ない人は医療が安く受けられます。たとえば高額療養費の上限が低く設定されるので、高額な医療も安く受けられます。また、上記で説明したように収入が少なければ保険料が安く済みます。
※1か月の医療費が100万円でも約3.5万円~5.8万円で済みます。
※収入が少ない場合、費用が少額でも負担が大きくなるため、安く受けられるように設定されています。
これらは社会保障制度のセーフティネットのおかげです。収入が少ないひとも医療などを平等に受けられるような仕組みが日本にはあります。
※セーフティネットとは「社会の人々で互いに支え合うことでリスクに対処し、社会からこぼれ落ちる人を最小限にする仕組み」のこと。くわしくは社会保障制度とは?を参照。
日本では社会保障制度のセーフティネットのおかげで、収入が少なくてもある程度の暮らしをすることができます。
もし、何らかの理由で収入や貯蓄が無くなったとしても、生活保護によって再び自立して生活できるよう援助してくれます。
このセーフティネットがあることで、一人ひとりがやりたいことに挑戦できるような環境が生まれます。現時点で収入が少なくても、やりたいことに挑戦し、上手くいって収入が増えれば「あなた自身で税金や保険料をたくさん支払う」ことになるので、社会や経済を発展させることになります。
※社会保障(セーフティネットなど)の財源には、国民が納めた税金や保険料が使われています。