▶傷病手当金をもらう条件は?
傷病手当金とは、病気やケガで仕事を休んだ期間のお金を支給してくれる制度。4日以上休んでいる被保険者が対象になる。
※お医者さんの診断が必要になります。くわしくは下記で説明しています。
▶傷病手当金はいくらもらえる?計算方法は?
傷病手当金としてもらえる金額はおおよそ月給の約67%。一日あたり標準報酬日額の2/3の金額が支給される。
※くわしくは下記で説明しています。月収ごとに支給額をシミュレーションしています。
▶傷病手当金から引かれるものは何?注意点はある?
税金はかからないが社会保険料は引かれる。また、賃金をもらったりすると、傷病手当金がもらえなくなる場合もあるので注意。
※年末調整や確定申告のときに傷病手当金を収入に含めないように注意しましょう。
※くわしくは下記で説明しています。
※注意点は下記で説明しています。
▶傷病手当金がもらえる期間は1年6ヶ月?
では、傷病手当金をもらう条件などについて下記で説明していきます。傷病手当金について知りたい方はチェックしておきましょう。
傷病手当金とは、病気やケガで仕事を休んだ期間がある被保険者に対して支給される制度です。
※健康保険または共済組合に加入しているひと(被保険者)が支給の対象になります。
※国保組合の場合は加入している国保組合にてご確認ください。
※国民健康保険の場合は市区町村の定めるところによります(基本的には支給されません)。
したがって、社会保険に加入しているパート主婦さんやアルバイトの方なども対象になります。
ただし、支給されるには下記の条件をすべて満たしている必要があります。
※傷病手当金をもらうつもりの方はチェックしておきましょう。
2.療養のため働けない(労務不能である)こと。
労務不能であるかどうかは医師の意見および被保険者の業務内容などの諸条件を考慮して判断されます。
※休む連絡をするだけじゃダメです。くわしくはページ下記で説明しています。
3.仕事を4日以上休んでいること。
連続する3日間の休みが必要。くわしくはページ下記で説明しています。
4.給与の支払いがないこと。
ただし、給与の日額が傷病手当金の日額より少ない場合、給与との差額が支給されます。
※参照:協会けんぽ病気やケガで会社を休んだとき
では次に、傷病手当金の計算方法について下記で説明していきます。もらっている給料によって金額が変わります。
支給される金額はどのくらいかというと、1日につきおおよそ( 月の給料 ÷ 30 ) × 3分の2となります。
※くわしい計算式は下記で説明しています。
具体的な金額は下記でシミュレーションしています。ちなみに、月収が27万円の場合は「一日あたり6,000円」が支給されます。
ただし、傷病手当金は申請してから約1か月後に支給されるので注意してください。サラリーマンやアルバイトの方はチェックしておきましょう。
※参照:協会けんぽ傷病手当金について
※標準報酬日額 = 支給開始日以前の継続した12ヶ月間の標準報酬月額の平均額 ÷ 30
※支給開始日の以前の期間が12ヶ月に満たない場合は、次の①②の低いほうの金額で計算します。
①支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
②全被保険者の標準報酬月額の平均額(協会けんぽの場合は30万円)
※共済組合の場合は「 ÷ 22」になります。
●国民健康保険の場合は市区町村の定めるところによります(基本的には支給されません)。
●国保組合の場合は加入している国保組合にてご確認ください。
傷病手当金があなたの月収によってどれくらいもらえるのか、支給金額のシミュレーションをしました。
※1日あたりの支給額と月額をまとめています。
月収が約18万円のとき | 支給額は1日あたり4,000円となります。 ※ひと月当たり約12万円(手取りは約8.8万) |
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月収が約27万円のとき | 支給額は1日あたり6,200円となります。 ※ひと月当たり約19万円(手取りは約13.9万) |
月収が約36万円のとき | 支給額は1日あたり8,000円となります。 ※ひと月当たり約24万円(手取りは約17.2万) |
月収が約40万円のとき | 支給額は1日あたり約9,100円となります。 ※ひと月当たり約27万円(手取りは約19.3万) |
月収が約50万円のとき | 支給額は1日あたり約11,100円となります。 ※ひと月当たり約33万円(手取りは約23.3万) |
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月収が約60万円のとき | 支給額は1日あたり約13,300円となります。 ※ひと月当たり約40万円(手取りは約28.3万) |
※支給額の計算式は上記の計算式を参照。
※仕事上の病気などで会社を休む場合は労災保険の休業補償を参照。
では次に、傷病手当金の手取りをシミュレーションしていきます。具体的に金額をあてはめて下記で計算していきます。
※30日支給されたら毎月の給料の何割くらいもらえるのかザッと把握しておきましょう。
傷病手当金がいくらもらえるのか手取りをシミュレーションしていきます。
ここでは休業前の月収※を25万円として計算していきます。
※支給開始日以前の継続した12ヶ月間の標準報酬月額の平均額
※くわしい計算式は上記で説明しています。
下記で休業前と休業後の手取りを比較していきます。
休業前(傷病手当金をもらう前)
▶月収25万円のとき
休業期間(傷病手当金の支給対象)
▶傷病手当金の月額17.3万円のとき
※上記は傷病で休業する前の月収が25万円(標準報酬月額が26万円)だったときの傷病手当金の額。
※17.3万円は1か月間(30日)支給された場合の金額
※支給日数については下記で説明しています。
※報酬に含まれるもの(手当など)については標準報酬月額とは?を参照。
※総支給額については総支給額とは?で説明しています。
※40歳未満として計算。月収ごとの手取りは上記を参照。
※注意:病院の診断を受ける前に休んだ日については対象外となります。くわしくは下記で説明しています。
有給休暇でもらえるお金についてはこちら↓
有給休暇でもらえるお金はどれくらい?
では次に、傷病手当金を受けるつもりの方が気をつけることについて下記で説明していきます。
会社に仕事を休むことを連絡して、休んだ後に勤務先に申請しただけじゃ傷病手当はもらえません。
病院で診断を受け、勤務することができないことを証明してもらう必要があります。
※診断書に病名などが記載されます。
そのさいに、治療期間や申請期間を決めることになります。
※したがって、病院に傷病手当の申請書を持参し、傷病手当を受けたい旨を伝えておくことをオススメします。申請書は勤務先からもらう、または加入している保険組合HPから印刷しましょう。
8月1日から8月末まで会社を休んだとしても、病院で診断を受けたのが8月10日なら、8月1日~9日は申請期間の対象外となってしまいます。
なので、病気等で会社を休む時は早めに病院で診断を受けましょう。
では次に、傷病手当金が支給される期間について下記で説明していきます。ずっともらえるわけではありません。
傷病手当金は、ひとつの傷病ごとに、支給開始日から通算して1年6か月に達する日まで支給を受けられます。
※2022年から通算して1年6か月になりました。くわしくはこちらのお知らせを参照。
支給開始日から通算して1年6か月を過ぎた場合は休業していても傷病手当金は支給されません。
共済組合では、結核性の病気については、支給期間が三年間になります。また、一定の要件を満たせば、附加金が支給されます。
同一のケガや病気に関する傷病手当金の支給期間が、支給開始日から通算して1年6か月に達する日まで対象となります。
※2021年12月31日時点で、支給開始日から起算して1年6か月を経過していない傷病手当金(2020年7月2日以降に支給が開始された傷病手当金)が対象です。
支給期間中に途中で働いたりして、傷病手当金が支給されない期間がある場合、支給開始日から起算して1年6か月を超えても、繰り越して支給可能になります。
※くわしくはこちらのお知らせを参照。
※参照:協会けんぽ病気やケガで会社を休んだとき
傷病手当金は土日祝日や公休日も支給対象です。
※仕事が休みの日も支給対象です(有給休暇を取った日を除く)。土日も出るのか不安に思っている方は覚えておきましょう。
たとえば4月中すべて休んだ場合(4月1日~30日まで)、4月4日から支給が開始されるので、支給される金額は27日分です(1日~3日は待期期間なので傷病手当金は支給されない)。
4月1日~5月31日をすべて休んだ場合、4月4日から支給が開始されるので、支給される金額は58日分です(4月が27日分、5月が31日分)。
※4月1日~3日は待期期間なので傷病手当金は支給されない。
では次に、傷病手当金をもらうには連続して3日間の休みが必要なことについて説明していきます。
病気やケガのために会社を休んだときにお金を支給してくれる傷病手当金ですが、以下のように3日連続の休み(待期期間)が必要になります。
病気やケガで4日以上休んだ場合に4日目から支給されることになります。
※傷病手当金は申請してから約1か月後に支給されるので注意しましょう。
待期期間には有給休暇や土日・祝日等の公休日も含まれます。待期期間に給与の支払いがあったかどうかは関係ありません。
※就労時間中の病気やケガで仕事に就くことができない状態となった場合、その日を待期の初日として起算されます。
●業務外の病気やケガについて支給されます。業務上の病気やケガは労災保険給付となります。
●任意継続被保険者および組合員の方は傷病手当金は支給されません(一定の要件を満たす場合は除く)。
●ほか詳細については加入している健康保険・共済組合にてご確認ください。
※参照:協会けんぽ病気やケガで会社を休んだとき
では次に、傷病手当金を申請するときの流れについて下記で説明していきます。もらうつもりの方は早めに伝えましょう。
傷病手当金をもらうつもりの方は、まず事業主に報告することになります。
下記で傷病手当金が支給されるまでの流れについてわかりやすく説明しているので、ザッと把握しておきましょう。
また、傷病手当金が支給される日程についても説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。
STEP1.ケガや病気のことを事業主に伝える
ケガや病気で休む方は事業主に報告してください。
傷病名(うつ病、骨折など)を記入したり、休んだ日数、くわしい役職名(経理担当事務)などを記入することになります。
※休んだ日数には公休日や土日を含めた日数を記入してください。
事業主は賃金の単価などを記入することになります。
では次に、傷病手当金の注意点(もらえないケースなど)について下記で説明していきます。気をつけるポイントを把握しておきましょう。
傷病手当金の支給を受ける際に注意するポイントがいくつかあります。
お金がもらえない場合もあるので気をつけましょう。また、申請してすぐには支給されないことも注意ポイントです。
特に退職後にも傷病手当金を受ける方はチェックしておきましょう。
ケガや病気が長引き、退職後も傷病手当金の対象となる場合があります。
退職後も傷病手当金を受ける場合、下記の2点を満たす必要があります。
条件を満たせば退職後も引き続き傷病手当金を受けることができます。
▶長期で休んでるけど、土日も支給対象?
仕事が休みの日も支給対象。
※くわしくは上記で説明しています。
▶手当金がもらえるなくなるときがあったりする?
休業中に給与を受けていると傷病手当金が支給されない。
※くわしくは上記で説明しています。
▶どれくらいの金額もらえるの?税金は?
傷病手当金としてもらえる金額は月給の約67%。また、傷病手当金には税金が0円だが社会保険料は休んでいる間も支払うことになる。
※くわしくは上記で説明しています。