▶パート先で社会保険に加入したくない人はどうすればいい?
パート主婦や学生のバイト先で社会保険に加入しないようにするには収入や勤務時間などの条件にあてはまらないようにする(たとえば月収88,000円未満にしたり、シフトを週20時間未満にする)。
※くわしくは下記で説明しています。
▶月収88,000円や週20時間を一度でも超えたら社会保険に入らないとダメ?
たまたま時間が少し多くなったなどの場合、加入条件を満たしてもすぐに加入することはない。たとえば、1ヶ月だけ週20時間を超えたり超えなかったりで社会保険に加入したり、脱退させられることはない。
※つまり、月収88000円を1回だけ超えたり、1回だけ週20時間超えてしまったとしても社会保険に加入することはありません。くわしくは下記で説明しています。
▶パートやアルバイトで社会保険に入らないとどうなる?
事業主は、条件を満たした従業員を社会保険に加入させる義務があります。
加入条件を満たしているのに、勤務先の社会保険にわざと入らないようにしているのが発覚すると、事業主と従業員にペナルティ(罰則)を与えられることになります。
与えられるペナルティは以下のとおりです。
※社会保険料を払いたくないからといって、わざと社会保険に加入しないとどうなるのかチェックしておきましょう。
また、社会保険に加入したときのメリットとデメリットについても説明しています。
従業員に対する罰則
6月以下の懲役又は30万円以下の罰金
※立入検査時に検査を拒んだりしたとき。
※健康保険法第209条
では次に、社会保険に加入しないようにする方法について下記で説明していきます。
正社員はもちろん、パートやアルバイトの方も働いてお金を稼いでいれば社会保険に加入しないといけません。
※社会保険が適用されない職場(会社など)は除く。
ですが、パートやアルバイトで加入条件を満たさなければ社会保険に加入する必要はありません。
「アルバイトはしているけど勤務先の社会保険に加入したくない」という方は加入条件をしっかり確認しておくことをオススメします。
※ダブルワークをしている方は両方で条件を満たしていなければ、どちらの勤務先でも社会保険に加入しません。くわしくはダブルワークの社会保険を参照。
▶月収88,000円未満にする
社会保険の加入条件のひとつが月収88,000円以上なので、この金額未満にすれば社会保険に加入しません。
※1回だけ条件を超えてしまった等の場合については下記で説明しています。
▶勤務時間を週20時間未満にする
社会保険の加入条件のひとつが「週の所定労働時間が20時間以上であること」なので、この時間未満にすれば社会保険に加入しません。
※所定労働時間とは、就業規則などによって決めた労働時間。月収が88,000円以上でも、労働時間が週20時間未満なら加入しません。
派遣社員や短期アルバイトの方も条件を満たせば社会保険に加入することになります。
ただし、雇用契約が2か月以内の場合には条件を満たしても社会保険に加入できません。
※社会保険に加入するには雇用契約の期間が2か月を超えていなければなりません。
※2022年10月からは当初の雇用期間が2か月以内であっても、2か月を超えて雇用されると見込まれる場合は契約当初から社会保険に加入することになります。
たとえば雇用契約が2か月以内の短期バイトや派遣社員の場合は社会保険に加入できません。2か月を超える契約であり、上記の条件を満たしていれば社会保険に加入することになります。
※ほかにも季節的業務(積雪など自然現象の影響を受ける業務)や臨時的事業(普段行われない業務イベント等)の事業所に雇われて働くひとは社会保険に加入できません。
ただし、季節的業務で4か月を超えて雇用される場合、臨時的事業で6か月を超えて雇用される場合は、当初から社会保険に加入することになります。
※参照:日本年金機構適用事業所と被保険者
ただし、たまたま今月1ヶ月だけ働く時間が少し多くなったなどで加入条件を満たしてもすぐに加入することはありません。くわしくは次の項目で説明していきます。
加入条件を満たせば「社会保険に入りたくない」といっても加入することになります。
ですが、繁忙期などの理由で、特定の期間だけアルバイトやパートなどの「週の所定労働時間」が20時間を超えて定められている場合については除外されます。
※所定労働時間とは、勤務先との契約上で決められた労働時間。
また、所定労働時間が週20時間未満でも、たまたま20時間を超えたり超えなかったりしたからといって、すぐに保険に加入したり抜けたり(資格を喪失)するわけではありません。
契約上の所定労働時間が週20時間未満でも、2ヶ月連続で実労働時間が週20時間を超え、月収が88,000円以上になり、これからもそれが続くと見込まれる場合には3ヶ月目から社会保険に加入することになるので気をつけましょう。
※したがって、普段はシフトが少ないひとがひと月だけ収入が増えたからといってすぐに社会保険に加入することはありません。
※そのほか下記の加入条件を満たしている場合。
※所定労働時間とは、勤務先との契約上で決めた労働時間のこと。
社会保険に加入するとどうなるのかというと、自分で保険料を支払うことになります。
下記のシミュレーションを見てわかるように、保険料は安い金額では無いのでそれなりに覚悟しておきましょう。
今まで社会保険に加入していなかった方が社会保険に加入したとき、保険料はどれくらいになるのか以下にシミュレーションしました。パートやアルバイトなどの方はチェックしておきましょう。
1年間の収入が115万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で約17万円(月額約1.4万円)になります。
1年間の収入が130万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で約19万円(月額約1.6万円)になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。
1年間の収入が150万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で約21万円(月額約1.8万円)になります。
1年間の収入が200万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で約29万円(月額約2.4万円)になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。
では次に、アルバイト先の社会保険の加入条件について下記で説明していきます。
※条件を満たせば、高校生や大学生だとしても加入することになります。親の社会保険の扶養から外れたくない方などはチェックしておきましょう。
アルバイトだとしても加入条件を満たせば社会保険に加入することになります。
※高校生や大学生だとしても加入することになります。
※社会保険が適用されない職場(会社など)でアルバイトしている場合は除く。くわしくは国保に加入しているフリーターを参照。
加入条件を「学生の場合」と「学生以外の場合」に分けてわかりやすく説明しています。社会保険に加入したくない方はチェックしておきましょう。
あなたが学生※などの場合は雇用契約で次の①と②の両方にあてはまったとき、収入にかかわらず社会保険に加入して保険料を支払うことになります。
※夜間学部や休学中の学生は学生以外の場合の条件になります。
※特定適用事業所以外の勤務先の方もこちらの条件が判定基準になります。
※社会保険が適用されている職場に限ります。
※参照:日本年金機構適用事業所と被保険者
上記の条件のとき、あなたがアルバイト・パート先で週30時間以上、月16.5日以上働く雇用契約なら社会保険の加入条件を満たすことになります(上記の条件❶と❷)。
つまり、勤務先の社会保険に加入したくないひとは、週30時間未満または月16.5日未満にすれば社会保険に加入せずにすむということです。
※ただし、普段は加入しておらず、「今月だけ条件を満たしてしまった」等の理由ならすぐに加入することはありません。くわしくはページ上記で説明しています。
※勤務先によっては上記よりも働く時間が短い場合でも加入することがあります。
こんなページもみられています
学生で収入100~150万円のとき税金や親の負担は?
あなたがフリーターやパート主婦など(学生以外)である場合、以下の要件1~5をすべて満たすとき社会保険に加入して保険料を支払うことになります。
社会保険の加入要件1~5
勤務先の社会保険に加入したくないひとは、上記の条件1~5のいずれかを満たさないようにすれば社会保険に加入しないで働くことができます。
※学生の場合は上記の条件を参照。
たとえば月収88,000円未満にする、または週の勤務時間を20時間未満にしたり、働く時間などを調整すればいいということです。
▶少しだけ勤務時間が増えてしまったときは?
たまたま加入条件を満たした程度なら、すぐに社会保険に加入することはない。
※くわしくは上記で説明しています。
▶社会保険に加入しないようにするには?
社会保険に加入しないようにするには収入や勤務時間などを調整すればいい。
※加入条件は上記で説明しています。
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